Castle In The Air
アブダラと空飛ぶ絨毯
ダイアナ・ウィン ジョーンズ (著) 西村 醇子(訳)
2005.07.10
「魔法使いハウルと火の悪魔」の姉妹編。
「
魔法使いハウルと火の悪魔
」では、ヨーロッパの伝説によく出てくる、「悪魔に魂を預けて願い事を叶える」っていう逸話がベースにありましたが、今回はタイトルからも想像できるように、有名な「千一夜物語」が題材になっているようです。 おはなし自体は完全にオリジナルで、アラビアの世界をモデルにしつつも、ヨーロッパのファンタジーの雰囲気で書かれていて、かつハウルたちの世界とも接点を持たせるという、ちょっと強引ながらも興味の持てる展開でした。
とてもテンポよく読めて主要キャラクターがそれぞれ個性が強いので 読みやすいんですが、そう、前作ハウルでも感じたように、ちょっと展開が早すぎて強引な感はあります。中盤までは読みやすかったんですが、 主要人物が都合よくクライマックスで一同に集まって、 どう転んでも大団円になるのは前作同様で ---これは子供向けファンタジーに特有なエンディングの手法なのかも しれませんが---、えっいつのまにそんなうまいこといっちゃったの、と 少し置いてけぼりになりました。最後に、あーそっか!そうだったのね、と思えるオチが用意されていて、(察しのいい人は読みながらわかるかもしれませんが、 私は最後まで 気付きませんでした)なかなかイキでした。