Prospero's Book
1991
プロスペローの本
監督 / ピーター・グリーナウェイ
グリーナウェイの作品ほど好き嫌いが真っ二つに別れる映画もないでしょう。
この作品は映像、字幕による文字情報、そしてストーリーがぎちぎちに詰め込まれていますので、古いキングス・イングリッシュを聞きとれる方ならともかく、日本人だと字幕を読まなければなりませんから、ただでさえ映像だけでも情報量が多いのに、字幕を読んでいるあいだにチカチカと映像が進行していってしまい、一度観た時はおっつかなくて頭が飽和状態になりました。それでも大変に印象的でしたので、3度みにいって、やっと、なんと見事に構築された映像作品なのだろうと感嘆しました。シエイクスピアによる戯曲のイメージを、当時の最新CG技術で新しく解釈しなおし、更にマイケル・ナイマンによるたたみかけるようなミニマル・ミュージックでストーリーと映像を融合させています。こういった作品に触れると、まさに映画とは総合芸術なのだな、と感じます。
ただグリーナウェイの映画は気持ち悪くて生理的にイヤ! という方が多いようです。それもとても真っ当な感覚だなーと思います。
●参考サイト:
ピーター・グリーナウェイ公式サイト